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2014年度公開講座ご報告

【ご報告】

 地域科学部では毎年公開講座を開催しています。今年は「岐阜の『地域再生』について考える」をテーマに、例年通り柳戸校舎において開催するとともに(9月27日(土)及び28日(日))、別の日程で郡上高等学校においても開催しました(10月20日(月))。
  今回のテーマである「岐阜の『地域再生』について考える」は、少子高齢化による過疎、コミュニティーの崩壊、破壊された環境、商店街のシャッター街化、地方における観光のあり方などの地域の課題に私たちはどのように対応したらいいのかをみなで考える機会をみなで共有すべきではないかという問題関心が背景にありました。講座の各内容は以下のとおりです。

 9月開催編(柳戸校舎にて)
(1)『統計から見た岐阜県の現状』(清水浩二:岐阜県庁職員)       
(2)『地域の自然を活かしたまちづくりを考える』(向井貴彦:生物学) 
(3)『「新しい公共」とNPO税制~「寄附文化」について考える~』(山本公徳:行政学)
(4)『岐阜市におけるコミュニティ支援』(長尾勝広:岐阜市職員)
(5)『甦りはじめた岐阜の街なかの風景』(富樫幸一:経済地理学)
(6)『「集落点検」から見えてくるもの』(山崎仁朗:社会学)

 10月開催編(郡上高等学校にて)
(1)『世界遺産「白川郷」にみる地域再生のジレンマ』(林琢也:観光学)(2)『地域の自然を活かしたまちづくりを考える』(向井貴彦:生物学) 
(3)『「新しい公共」とNPO税制 ~「寄附文化」について考える~』(山本公徳:行政学)
(4)『「集落点検」から見えてくるもの』(山崎仁朗:社会学)
(5)『岐阜の「地域再生」を考える-郡上の地域づくり-』(富樫幸一:経済地理学)

 二回開催した公開講座のどちらも大変好評でした。以下はその声の一部です。

・地域再生について、色んな分野の方から色んな方面の考え方を聞くことができ、とても勉強になりました。現状に危機を感じると共に、まちづくりについて可能性もたくさんあるのだと気付け、そこをもっと深く知りたいと思いました。
・岐阜の魅力を知り、この土地の未来に希望を持った。岐阜市民の一人として何かに関わっていこうと思います。大学の研究者のお話を聞き、理論の裏付けが分かることで、足場のしっかりした未来像が見えた。今後も大いに訴えていただきたい。
・講義は、とっても楽しく面白かった。実践的で人の動き、活動がよくわかり、一緒にフィールドワークをして、街を歩きたいなあと思いました。資料も豊富でよくわかりました。
・興味深い内容だった。世界遺産に対する考えが変わった。
・田舎のイメージが変わった。
・このような学部が他の大学にも増えていったら良いと思った。
・地域に基づいて科学的データも参照しながら、問題を解決しようとする、まさに「地域科学部」らしい講義でした。

 地域科学部は、今回の公開講座の講師の顔ぶれをみてもわかるように、理系の研究者も文系の研究者もいる学際的な学部です。今回のテーマにかぎらず、今後も総合的・学際的に研究する学部として研究・教育・社会貢献事業の実践に努めて参りたいと考えています。

( 2014年度公開講座委員長: 三谷 晋 )