講座

地域政策講座

地域政策講座は、地域問題の解決を図り、地域の経済的、社会的発展を図る地域計画、経済政策および法政策のあり方を研究します。そのために、まず、地域の経済分析を行い、企業の多国籍化をはじめ地域経済の国際化、企業活動のグローバル化に対応し、またインターネットの拡大など情報技術の革新に伴う国際的なネットワーク化に対応する地域経済の発展および新たな地域産業育成の方向について研究します。そして、地方自治体の行財政分析および都市計画・交通政策の検証を行い、地域の環境保全、生活福祉の向上、教育文化の振興、地域産業の発展など地域の総合的振興とその社会的基盤整備および法制度整備にむけて研究を行います。以上を通して、公共政策における情報公開と透明性を推進し、住民参加と民主主義の一層の充実をもたらすと共に永続可能な発展をめざす地域の総合的な政策形成に貢献します。

地域環境講座

地域環境講座は、人間生活をより快適にするための研究と教育に自然科学の領域からアプローチします。
エネルギーの循環や物質の作用機構といった自然界の構造や環境心理などに関する基礎的な学術研究をもとにして、環境の動態、人の営みと環境との相互作用を探究します。地域環境講座は、その研究成果を人間にとって快適で、あらゆる生物との共存が可能な持続的世界の創造へと結びつけることをめざします。
地域環境講座は、数学、統計学、物理学、化学、生物学、情報科学、環境心理学、都市環境工学などの教育を担当しています。学生たちは、自然科学系の科目の履修を中心にしつつも、他の講座が提供する科目も併せて履修します。これにより、環境に関するさまざまな課題の解決策を、自らが調査・研究する自然科学的な観点からだけではなく、人文・社会科学的な観点をも考慮しつつ提案できるようになります。

地域文化講座

地域文化講座は、人間を広く文化という視点から総合的かつ原理的に捉え、現代社会における文化的存在としての人間および国際化時代における多文化共生社会の望ましい姿を探究しています。そして、そのことにより、人間文化ならびに地域社会と地域文化の創造的発展を目指します。本講座は、次のような哲学、文学、言語学の3つの研究分野から構成されています。
【哲学】人間の存在と生活を支える倫理・価値・真理・論理および思想などを視座とし、哲学・思想史も踏まえて人間の存在意義と人生の究極的な原理を探求するとともに現代社会における諸課題を哲学的に考察します。
【文学】文学の歴史的研究の外、文芸作品および文学批評に描出される文化的・社会的状況や登場人物の内面を読み解くことにより、人間の感情と葛藤、強さと弱さ、不完全性などについて理解を深めて文学の意味と人間の本質を考究します。
【言語学】対人コミュニケーションにおいて重要な役割を担う言語(ことば)について、言語の特徴、言語構造、言語理論、人間の言語能力と認知様式、相手と場面に応じた言語行動、さらに言語教育などの観点から研究します。

地域構造講座

グローバル化がこれまでにまして進行しつつあるいま、地域構造講座では、(1)地域構造分析の、新しくかつ有効性の高い方法論の模索、(2)地域固有の論理と諸地域に普遍的な論理との関連、およびその形成過程の解明、(3)地域間の関係の分析、といった諸課題に取り組んでいます。
地域構造講座は、情報学・社会学・歴史学・教育学・人類学・心理学など、多様な分野から構成されており、それぞれの学問分野からのアプローチと総合化とによって上記の目的の達成を目指します。他の講座に比べても、専門は多岐にわたっておりますが、「人びとの暮らしと社会のありかた」について、現場のリアルな実態に即した調査・研究を多方面から進めています。それらの活動を通して、地域社会を成り立たせている構造を解明していきます。