学部長挨拶

地域科学部だからこそ、学んでいけること

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岐阜大学の「地域科学部」は1996年秋に日本で最初に「地域」という名をつけてできた学部です。はじめのころは「何をやっている学部?」と尋ねられましたが、最近の人口減少や少子高齢化の中での「地方創生」の取り組みもあって、同じような地域学系の仲間の学部が全国に増えてきました。  

「地域」といっても、地元のことだけではありません。また、地元出身だからといって、地域のことに詳しいわけでも、また、実際のまちづくりの取り組みまで、充分に知っているわけではないと思います。日本の中でも、北海道から沖縄まで、自然や歴史、言葉や生活、産業、政治などで多様な地域性や格差があります。2016年度から新たに国際教養コースがスタートしましたが、海外への留学や旅行を通じても、世界各地が多様性に満ちたものであることを経験するチャンスがあると思います。その時には、日本や岐阜のことをプライドをもって語れるようになって欲しいと思っています。  

「地域」の問題について学び、理解するためには、1つのジャンルだけに捕らわれていてはいけないはずです。自然、経済、政治・法律、歴史、コミュニティ、文化や思想に到るまで、幅広い分野にわたって「ワクワク」して知的な好奇心を広げておくことが大切です。1年前学期の「地域研究入門」をはじめ、それ以降、多様なテーマに向かって、さまざまなアプローチが可能なこと、それぞれの違いとともに、共通する課題を見つけられることを紹介していきます。

地域科学部には、「国際教養」の他に「産業・まちづくり」「自治政策」「環境政策」「人間・文化」「生活・社会」という、あわせて6つのコースがあります。自由に、そして自主的に、選び取っていくコースやテーマをめぐって、専門的なさまざまの講義を受けていきます。  

少人数教育の特色を活かし、1年前期の初年次セミナー、後期と2年前期の基礎セミナーで基礎的な学習をした上で、2年後期からの専門セミナーの所属に向かって志望を固めていきます。基礎や専門のセミナーでは論文や著作を読み、実習・実験などでフィールドワークや分析を行います。さらに、再び理論に立ち返ってクリティカルに考え抜いた上で、創造的な思考力や行動力を身に付けていくことが大切です。この学部では学生と教員の距離が近いため、教員は親身になって相手をしてくれます。そして最後には4年間の学習の目標である、卒業論文の作成が待っています。併せて、1年前学期の社会活動演習での体験学習や、専門的な講義やセミナーをふまえながら、3年次前学期の地域学実習など、フィールドワークを重ねて、調査やレポートづくり、提案、さらには実践的な取り組みなどを経験していくことができます。  

これから4年後、就職して社会に出てからのことも想像してみましょう。地元の企業からは、仕事を理解し、しっかりコミュニケーションをとり、企画や行動のできる人が求められています。どの分野を学んだかに関わらず、どのような仕事についた時でも、「しっかり考えることのできる」思考力が身についていれば大丈夫です。公務員になる人もいますが、条例や財政だけでなく、市民と一緒になって(協働)、地域の自然や文化、産業の資源を活かしていくことが地域づくりでは必要なのであり、地域科学部こそ、その課題に応えられるような学び方ができる学部なのです。

                                地域科学部長 富 樫 幸 一


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